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熊本市神水2丁目13番34号
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ここではベーゼンドルファーピアノを
使用して録音されたCDの中から
私(森永功)が特にお勧めするものをご紹介致します。

  「ラ・カンパネラ」〜珠玉のピアノ小品集【ライヴノーツ】  
 '07.2/佐藤 卓史(ピアノ)

 またまたわが国が世界に誇れる若きピアニストが誕生した、との思いを強くしました。
秋田市に生まれ現在はドイツ・ハノーファー音楽演劇大学在学中の25歳。
 小中学生の頃から数々のピアノコンクールで最高位を受賞。東京芸大附属高3年で日本音楽コンクール優勝、芸大3年時の'05年には第12回ベートーヴェン(ウィーン於)、第15回ショパン(ワルシャワ於)両、国際ピアノコンクールにてディプロマを授与され、更に・・・と輝かしい受賞歴が紹介されています。
 先般音楽の友社から5年ぶりに刊行された「ピアノ&ピアニスト2008」でも〔注目の若手ピアニストたち〈厳選〉24〕に上原彩子、小菅優、田村響らと共に名を連ねています。そんな佐藤卓史のソロ・デビューアルバムです。デビュー作には珍しい、全17曲からなる小品集です。素人同然の私にはその半数以上が初めて聴く曲ばかりでちょっと戸惑いましたが、1曲目のバッハの3声のシンフォニア11番を聴いた途端一変しました。いい!と、つい口走ってしまった程の感銘です。曲が進むにつれ、その思いは益々強まって行きます。何と心地良いことか。本人のよくよく考え抜かれた選曲と、自身によって書かれたプログラムノートから音楽に対する見識の高さをうかがうことができます。これだけの作品をとり上げるには、いかに多くの作曲者を偏ることなく勉強しているかの証でもあり、「こんな素敵な作品もあるのですヨ」と語りかけているようです。
 そんな彼が録音に選んだ場所は故郷である秋田アトリオン音楽ホールであり、ピアノは常設のベーゼンドルファー・インペリアルだと言うのも、彼ならではの思い入れとこだわりなのでしょう。17曲の殆どが異なる作曲家による作品なのに、一連作のような印象を受けてしまいます。 ベーゼンの持つ、ベールに包まれたような暖かい響きと奥深さは、その特長を充分理解した上での演奏であり、女性的で繊細かつ神秘性をも感じさせます。妙に技巧をひけらかすこともなく、あくまで自然体。とにかく音に色彩があって“きれい”です。
 余計な事ですが、このアルバムタイトルには頭を痛めたことでしょう。商業的に「ラ・カンパネラ」とした方が受け入れやすいためかな、と思われますが、サブタイトルの“珠玉の・・(Gems of the Keyboard) ”と言う言葉はその演奏を端的に表わしたピッタリの表現だと思いました。
 ぜったいお勧めのアルバムです。

  ザ・シドニーオペラハウス リサイタル【KLEOS CLASSICS=輸入盤】  
 '05.7/パウル・バドゥラ=スコダ(ピアノ)

 先にグルダを紹介した以上、巨匠スコダに登場していただかない訳にはまいりません。
“ウィーンで生まれ、ウィーンの伝統的な奏法を守り、ウィーン特有のおだやかさ、かろやかさ、そして気高さを音楽に盛り込んだ演奏で定評のあるスコダ・・・”(ムジカノーヴァ〔友社〕’08年1月号、ピアニスト探訪より)。’07年10月「80歳記念世界ツァー」で来日し、年齢を感じさせない見事な演奏でファンを驚かせました。
スコダは歴史的な楽器のコレクターとしても有名で、作品が生まれた時代の楽器を弾くことで、作曲家が求めていた響きを感じることができると言います。そんな彼が、演奏会や録音で特に好んで使用しているのがベーゼンドルファーのピアノで、その作品は膨大な数に上りますが、その中から敢えてお勧めしたいのがこのアルバムです。スコダ55歳の頃の‘82年シドニー・オペラハウスでのライブ盤です。ベーゼンドルファーが彼の手によって、時にはチェンバロを彷彿させる純粋無垢な響きを奏で、神々しさと安らぎを与えるバッハのパルティータ第1番に始まり、ブラームスのソナタ3番は5楽章からなる壮大な作品で、一転して朗々とダイナミックに謳い上げる力演が30数分続きます。最後はスコダのレパートリーの中でも私が最も好きなドビュッシー、版画。怒号のようなアンコールの嵐に応えたのは同じく喜びの島で、大喝采の中フィナーレを迎えます。
スコダはシューベルトやモーツァルトの研究家として数多くの作品を残しています。
これらはスコダの定番として多くのファンや専門家から名盤として支持されています。

  ショパン・ワルツ集(全19曲)【フィリップス】  
 再発売02.4.24=イングリット・ヘブラー(ピアノ)

 ショパンと同じポーランド人を両親に持ちウィーンで生まれたヘブラーは世界を代表する女性ピアニストであり、特にモーツァルト弾きとして有名です。そんなヘブラーの数少ないショパンの作品。現在80歳を越えたヘブラーの44歳当時の録音盤です。決して華美にならず、ちょっと抑え気味の女性ならではのエレガントで高貴な演奏と、ベーゼンドルファーの高音の透明な美しい響きが、優しく気持ち良く耳に入ってきます。全編に渡って飾り気のない自然体の演奏でヘブラーの旨さが随所に光ります。
 特に20世紀に入ってから発見されたとされる4曲の遺作のうちの最後の「19番イ短調」は、2分足らずの短い曲ですが、私には窓辺で夜空を見上げながら恋心を歌うセレナーデのように思える演奏で、ジーンと胸に沁みてきます。
 ショパンのワルツ集は多くのアーティストによってCDが発売されていますが、ぜひともお手元に加えていただきたい名盤だと確信します。
 ピアノを勉強中の方なら一度は弾いてみたいショパンのワルツ作品、優美で聴く人を心地良くさせるこのヘブラーの演奏はいいヒントになると思います。

  諸田由里子ピアノ・リサイタル【ライヴノーツ】  
 '07.4.25発売=諸田 由里子(ピアノ)

 “感性のピアニストCDデビュー!”とあるが果たしてどんな人でどんな演奏を聴かせてくれるのだろう・・・。ジャケットによると、桐朋学園を卒業後、さらに室内楽をピュイグ=ロジェ氏らに師事、第1回日本室内楽コンクールで優勝。その後ウィーンに留学。
 帰国後は諏訪内晶子氏との海外公演や多くのアーティストと共演する中、ソリストとしても活躍中の諸田由里子、と紹介されています。 「ピアノ・リサイタル」のタイトル通りリストとモーツァルトの馴染みの曲の間にヤナーチェックがプログラムされた、中々興味をそそられる構成となっています。
 オープニングは「エステ荘の噴水」。青空に向かって噴き上げられた水滴は太陽の光を浴びて、キラキラとまるで真珠を思わせるようなまろやかで艶やかな高音域の響き。いきなりベーゼンドルファーの特長を引き出してくれます。そして上品に仕上げられたモーツァルトの「ソナタ16番」、再びリストの「愛の夢」と続きます。そして、おそらく本人も満足と思われるヤナーチェックの「ピアノ・ソナタ」は“1905年10月1日街頭にて” 抗議の市民デモによる一人の若いチェコ人の非業の死を描いた作品をドラマティックに謳い上げます。強烈な印象を与える演奏で必聴物です。終盤の「ラ・カンパネラ」も妙に技巧に走らずテンポも幾分ゆったり目、聴いていて疲れません。相模湖交流センター常設の“ベーゼンドルファーModel275の深い音と繊細さはリストの豪壮な曲においても見事に息づいている”(帯より引用)。室内楽や伴奏で培ったその実力、彼女ならではの繊細でやさしい演奏はしばし心安らげます。
 実に有意義なプログラムのピアノリサイタルを聴いた思いがしました。
 今からもう第2弾が待たれます。

実はこの掲載文をご覧になった諸田由里子さんご本人から、直筆の丁重なるお礼のお手紙をいただきました。その文面から、音楽に対する真面目な姿勢と謙虚なお人柄を伺い知ることができました。何度かメールの交換をするうちに、どうしても諸田さんの生の演奏を多くの方々と共に聴いてみたいとの思いに駆られ、平成19年11月3日から4日間、遠路熊本までお出でいただくことになりました。
 西原別荘ドルチェフェリーチェを含む3会場4回公演はどの部もたいへんな盛況ぶりでした。そして交流は翌年へと更に発展して行きます。
詳しくは「Yuriko Morota in KUMAMOTO」をご覧下さい。。


  シューマン:クライスレリアーナ、交響的練習曲【テルデック】
シューベルト:ピアノ・ソナタ第19・20・21番【デッカ=ロンドン】
 
 =アンドラーシュ・シフ(ピアノ)

 私の好きなピアニストのひとりでハンガリー生まれの正統派ピアニスト、シフの作品です。才気溢れる若きピアニストとして早くから脚光を浴び、特に一連のバッハ作品を始めとしたバロックや古典派、ロマン派のピアノ作品ではその解釈と知性的な演奏で高い評価を得ています。そんなシフも50歳を過ぎて、益々円熟味も加わって世界各国で絶大な支持を得ています。最近ではソロ活動の他室内楽メンバーとして、また指揮者としても意欲的な活動を展開中です。
 これまでデッカやテルデック等で膨大な数のCDが発売されている中からの2作品です。共にピアノ全集の中からのカップリング盤として分売されているものです。
 40過ぎた頃の録音で、力みのない軽妙で繊細なタッチから繰り出される清涼な躍動感とベーゼンドルファーならではの明るく透明な音色は聴き手を魅了します。
 “作品への深い共感と理解に満ちた深みのある名演”と帯に紹介されているのも頷ける演奏です。この他にもモーツァルトやハイドンのピアノ・ソナタ全集等、シフは多くの作品をお気に入りのベーゼンドルファーで録音しています。これらもぜひお聴きいただきたいお勧めアルバムです。

世界中で最もチケット入手困難なピアニストのひとりに挙げられるシフが、2008年3月、9年ぶりに来日しました。
 大阪と東京での僅か3回の日本公演の内、10日に行われた東京オペラシティ・コンサートホールでの模様が4月18日「NHK教育テレビ」で放映されましたね。多くの方が多分ご覧になられたかと存じます。


 この日のプログラムは前半がシューマンの〈蝶々〉、とベートーヴェンのソナタ17番〈テンペスト〉、後半は再びシューマンの〈幻想曲〉とベートーヴェンのソナタ21番〈ワルトシュタイン〉を完璧な演奏で聴衆を魅了しました。鳴り止まない拍手、日本公演の最終日とあってか、バッハの〈フランス組曲全曲〉に始まり、シューベルト、再びバッハ、シューマンの〈アラベスク〉まで、裕に1時間にも及ぶアンコールで、2公演に相当する充実ぶり。CDだけでしか知らない私は、生で見るのは勿論、映像でさえ見たのは今回が初めてです。どう表現したら良いのか、もう参ってしまいました。映像だけで、これ程興奮した演奏会はそうそう経験がありません。
 最近のシフは、バッハからスタートして、ハイドン、モーツァルト、シューベルト作品を手がけた後に取り組んだベートーヴェンのソナタ全集の録音を終えたばかり。私の知るエキサイティングでドラマティックなベートーヴェン演奏とは一線を劃した、爽やかな躍動感と、斬新で気品に満ちた素晴らしい演奏に、時間を忘れてぐんぐん惹き込まれてしまいます。使用ピアノは録音でも使用しているベーゼンドルファー“インペリアル”です。(現在発売中の6巻からなるベートーヴェン、ピアノ・ソナタ全集は、スイス・チューリヒでの全てライブ録音盤です。こちらも必聴物です)
 そして、シフの演奏と共に驚いたことは、シフファンで埋め尽くされた客席のマナーの良さです。消え入る最後の音の余韻までを一心に聴き入り、誰一人としてフライング拍手をしない・・・シフを愛する人達はマナーに加え、数時間にも及ぶ演奏にも耐える集中力も持ち合わせた素晴らしいファンなのですね。会場には日本を代表する多くのピアニストや音楽評論家の姿があったと伺いました。
 NHKさん、できたら再放送をお願いできませんか。私の周りには見落とした人がたくさんいます。私も今度は永久保存にふさわしい、ちゃんとした装置で録画したいので・・・



  KUMANO熊野古道〜神々の道〜【エイベックス】  
 '07.4発売=加古 隆(作曲・ピアノ)

 東京芸大大学院作曲科修了後、仏政府給費留学生としてパリ国立音楽院にてオリビエ・メシアン氏に師事。73年にはフリージャズピアニストとしてパリデビューを果たし、帰国後、現代音楽やNHK等のTV作品の他映画、CM音楽等々多岐に渡る分野で数々の名作を世に送り出し続ける加古隆氏の最新作です。
 世界遺産への登録を記念して三重県から委嘱された楽曲がついにCD化されたものです。今回特別に編成された30人の室内楽を指揮するのは、アンサンブル金沢や主要オーケストラの客演指揮者として人気の金聖響氏。そしてソリストとして参加しているのはサックスの第一人者須川展也氏と言う豪華な顔ぶれです。4楽章からなる大作で、簡単に寄せつけない熊野の深い森のイメージを“悠久の時”“深い神秘”“生命の源泉”の3つのキーワードが織りなす歴史に満ちた神秘感漂う正に「加古ワールド」です。勿論、全編に重要な役割を担うのが加古氏の“ベーゼンドルファー・インペリアル”によるピアノ演奏です。
 その他にも、同室内楽をバックに新たに録り直したとされるピアノ作が4曲収められています。どの曲も秀作揃いですが、個人的には特に3曲目の、ある化粧品会社の設立記念曲として作られた《Flora》は「美」と「やさしさ」をイメージさせる実に美しいメロディで、加古氏のピアノとヴァイオリンの掛け合いが見事で心が洗わるようで大好きです。

 熊本公演のお知らせ:平成19年10月13日(土)益城町文化会館の自主事業として開催されました「加古隆ピアノ・ソロコンサート」〜ベーゼンドルファーインペリアルの響き〜は加古氏の感動的な演奏で終了致しました。詳細はコミュニティーボードをご覧下さい。

  モーツァルト:ピアノ協奏曲第20番・21番【ユニバーサル・クラシックス】  
'01.10.24発売=フリードリヒ・グルダ(ピアノ)

スコダやデームスと共に“ウィーンの三羽烏”と言われ‘00年に急逝した天才的ピアニスト、グルダ。14歳でデビューを果たし、ベートーヴェンやモーツァルト弾きとして一躍世界的な名声を得たものの、ジャズにも傾倒する等の鬼才ぶりを発揮、業界の古い体制に背を向けたことから異端児とも反逆児とも言われました。アルゲリッチやローランド・バティックらの師匠としても有名で、その生き方や演奏スタイルは奔放かつ独創的でもあり眉をしかめる人もいたとか。
彼は世界の一流オーケストラとの共演でモーツァルトのピアノ協奏曲を多く録音していますが、その中から特にお勧めの2枚です。アバド率いるウィーン・フィル(表題、ジャケット上)とアーノンクール率いるコンセルトヘボウによるモーツァルト・ピアノ協奏曲、第26番《戴冠式》・第23番【ワーナーミュージック】。人生の辛甘を舐めた老獪なちょいワル爺さんが「モーツァルトはこんな風に楽しく弾くもんだ」と言わんばかりに随所に洒落っけを見せてくれます。その傍らで暖かいまなざしで見守りながら棒を振る偉大な二人の指揮者の姿が目に浮かぶようです。ピアノは勿論愛器ベーゼンドルファー。天高くどこまでも続く青空を思わせる透き通った伸びやかなメロディーラインの高音域の美しさは、モーツァルト音楽に見事にマッチしています。
“クラシック演奏史の中で不滅の価値をもつ名演”と高く評価されている名盤です。

   ピアノ・ブレーカー【ユニバーサルクラシック】  
 '06.11.8発売=レ・フレール(曲・演奏)

斉藤守也、圭土兄弟によるピアノ・デュオ「レ・フレール」の待望のメジャーデビューアルバムです。キャトルマン・スタイル(1台4手連弾)による演奏で一躍脚光を浴び、ライブやコンサートは瞬く間にSOLD OUTの状態が続きます。相次ぐテレビ出演オファー、そこで演奏されるピアノは二人のお気に入りのベーゼンドルファー。
兄弟共にルクセンブルグ国立音楽学校に留学。裏打ちされたその実力とそれぞれの違った個性がマッチし無限のハーモニーを奏でます。世界メジャー級アーティストの登場との呼び声も高く、見て聴いて楽しい二人です。今後どのような進化を遂げるのか興味深く見守って行きたいですね。
先に発売されたプレ・デビューアルバム“アニメ・キャトルマン”は誰でも知っているアニメソングばかりでご家族で楽しめます。

◆レ・フレールの熊本公演「Piano Breaker in KUMAMOTO」は去る07年6月24(日)熊本県の益城町文化会館の自主事業として開催され、たいへんな盛り上がりをみせました。
関連記事は、別ページ▼会社概要の下面、コミュニティーボードをご覧下さい。

  ブラームス:ソロ・ピアノ作品全集【BMGファンハウス】  
 '03.6.25発売/5CD=ゲルハルト・オピッツ(ピアノ)

ドイツの正統派ピアニスト、オピッツ。日本でもNHK趣味百科で多くのファンを持つ彼の89年に録音したアルバムが廉価盤として再発売されたものです。
ブラームスのピアノ作品を手掛けるには高いテクニックが要求されると言われますが、彼はベートーヴェンと並びむしろ得意としています。使用ピアノはブラームス本人も愛用していたベーゼンドルファー・インペリアル。ピアニッシモの透き通るような響きと、時に激しいオピッツの強靭なタッチの中にも、決して音をつぶさないふくよかな音色のベーゼンドルファー、弾き手と楽器とが一体となって、叙情豊かなブラームス作品を、オピッツによってより一層高貴な作品に仕上げられています。
5枚どれもが72分を超える力作で、暫くはブラームスにたっぷりと浸れる聴き応え充分なアルバムです。
オピッツはこの他にもシューマン:子供の情景(他に、蝶々・幻想曲)【同】やリスト:コンソレーション(他に、バラード2番)【同】でも同じ “インペリアル”を使用しています。こちらもベーゼンドルファーのパワフルな重厚さとオピッツの完璧な技巧が堪能できる秀作です。

  ふるさと〜On My Mind〜【テイチク・エンターテイメント】  
 '04.11.24発売/2CD=本田 竹広(ピアノ)

国立音楽大学在学中にプロデビューし、その後渡辺貞夫カルテットのピアニストとして活躍した本田竹広。孤高のジャズピアニストと言われ、2度にわたる脳梗塞と腎不から奇跡の復活を遂げた再起第1作のスタジオ録音盤です。リハビリに励む中、病院のピアノで無意識に弾き始めたのは「赤とんぼ」や「浜辺の歌」だったとか。 “ふるさと”と幼少時代への回帰なのか、今回は癒しをテーマにした童謡を取り上げたものです。
「最愛のベーゼンドルファー・インペリアル」は彼の今までの演奏スタイルと感情を根底から変えてしまう程の「すごさ」でした。「オレの感情を抑えてくれるんだ。もっとクールにいけよってね。オレ、改めてベーゼンドルファーに惚れ直したヨ。魔法のピアノだね。」と。「この作品の主役はオレではなく、ベーゼンだよ。ベースやドラムと同じようにオレもこのピアノを持ち歩きたいよ」とジャーナル誌のインタビューに答えています。DISC-2の最後に収められている「故郷〜我が心のジョージア」は特に感動的で泣けてしまいます。
再起後、前にも増して精力的に活動を展開する中、'06.1.12急性心不全で帰らぬ人となりました。享年60歳。亡くなる半年前に行ったコンサートライブ盤“紀尾井ホールピアノリサイタル”はベートーヴェンの月光も収録された最期のアルバムとなってしまいました。

  マイスキー《雨の歌》【グラモフォン】  
 '97.7.25発売=ミッシャ・マイスキー(チェロ)/パーヴェル・ギリロフ(ピアノ)

世界を代表するチェリスト、マイスキーのシューベルトに続くブラームスの歌曲名作集です。200曲に及ぶ歌曲の中から12曲をチェロ編曲版としてチョイス。
民謡風な色彩と深い叙情をたたえ、チェロによってしっとりと歌い上げられています。
冒頭のチェロ・ソナタ作品78(原曲はバイオリン・ソナタ《雨の歌》)は、美しい旋律が、雨の情緒をロマンティックに奏でています。ピアノを担当しているのはショパン国際Pコンクールを始めとした世界中のピアノコンクールで入賞歴を持つ旧ソ連生まれのピアニスト、ギリロフ。現在ケルン国立音楽院教授も務めCDはグラモフォンやRCAビクター、EMI等からリリースされています。ベーゼンドルファー・インペリアルの包み込むような甘美な響きと、マイスキーのチェロの優美な演奏は最高のマッチングです。'04にサントリーホールで行われた二人の来日公演は同じくインペリアルとの共演でたいへんな喝采を浴びました。ブラームスならではの郷愁を帯びた、しみじみと味わいのあるアルバムです。

  オパール光のソナタ【カメラータトウキョウ】  
 '05.10発売=碇山典子(piano)プレイズ西村朗

凄い!の一言に尽きます。曲も演奏もピアノも・・・
日本を代表する作曲家である西村朗氏の、東京芸大入学を前にした17歳から最新作までの8つのピアノ・ソロ作品集です。その演奏は超絶的技巧が要求される作品ばかり。西村氏はかねてから卓越した演奏力を持った新進ピアニスト碇山典子によるレコーディングを熱望していました。その碇山典子が希望したものはベーゼンドルファー・インペリアルによる録音でした。彼女の西村作品に対する思い入れと意気込みはスタッフを圧倒する程のパッションで、その結果見事な作品に仕上がりました。西村氏は彼女の素晴らしい演奏に満足すると共に、ベーゼンドルファーの音色と表現力に驚嘆し、今後のピアノ作品はベーゼンドルファーをイメージして作りたいと漏らされたそうです。息も付かせない程の聴き応えのある作品です。
◆この度レコード芸術特選盤に選ばれました。

  PRESENTS【ソニー・ミュージック】  
'03.7発売=羽毛田丈史(曲・ピアノ演奏)

ピアニストでありコンポーザー、サウンドプロデューサーとしてテレビ・映画音楽や多くのアーティストのプロデュースを手掛ける羽毛田丈史の初のソロ・アルバムです。NHK4作品(地球に乾杯・文明の道・地下大水脈を行く・地球白書)の叙情的なメロディを壮大なスケールでドラマティックな演奏で聴かせます。自らが音楽監督を務めるlive image仲間(葉加瀬太郎、宮本文昭、ゴンチチ等)も収録に参加。特に強く影響を受けている加古隆氏とのインペリアル2台によるピアノ共演は貴重な録音です。羽毛田丈史の才能が存分に表れた、完成度の高い秀作揃いの美しい音の贈り物=PRESENNTSです。彼はコンサートやレコーディングで必ず使用するベーゼンドルファーについて“このピアノはいつでも僕に、もっと素直に、もっとしなやかに、と語りかける。”と評しています。
'06.6に第2集が発売されました。第57回イタリア賞の他海外6つのコンクールで受賞したNHKスペシャル「映像詩 里山〜命めぐる水辺」のテーマ曲等が収められています。こちらも必聴物です。

   ショパン:24&2つのプレリュード【オクタヴィア・レコード】  
 '05.4.20発売=藤原由紀乃(ピアノ)

魂の耳で奏でるベアタ・ツィグラー奏法の普及に務める藤原由紀乃。'86年のロン=ティボー国際ピアノコンクールで第1位を獲得し、日本を代表する国際ピアニストとして欧州で活躍。近年日本に本拠を移し、リサイタルや公開講座等精力的な活動を展開されています。前作の“エチュード全集”に次ぐショパンの第2弾です。発売されている全てのCD録音は愛器ベーゼンドルファーによるもの。20世紀の巨匠故ルドルフ・ゼルキン氏は友人宛ての手紙に「彼女は本当の芸術家だ」と賛辞を記した、と伝えられます。また、ピアノ界の重鎮、藤田晴子氏も「この世に二人と居ない音楽性の持ち主」だと紹介しています。比類なき表現力と完璧なタッチの持ち主の、穏やかな癒しの演奏を充分ご堪能下さい。尚、このアルバムはレコード芸術(音楽の友社刊)の特選盤に選ばれました。

   ピアノ名曲による花束【Pro Arte Musicae】  
 '06.7発売=久元祐子(Piano)

 一度は耳にしたことがあるような名曲を中心に、心にしみるピアノの名曲を集めて弾いてみたい・・モーツァルト研究家としても有名なピアニスト久元祐子氏が田園ホール・エローラの「インペリアル」で、僅か2日間で録音した“エリーゼのために”や“愛の夢”など珠玉の全15曲。こう言ったアルバムは何人もの演奏者のものを集めたものは多く出回っておりますが、ひとりの演奏者がおなじみの曲ばかりを、そのために録音した作品はとても珍しく貴重なものです。久元氏の巧さが光る肩肘張らない自然体の演奏と、しっとりと柔かく包み込むような響きのベーゼンドルファーがとても合っています。深く癒される、 タイトル通り“ピアノ名曲の花束”です。

   Bossa nostalgia【ユニバーサル ミュージック】  
 '06.5発売=木住野佳子(曲・演奏)

 今、最も輝いている女性ジャズピアニストのひとりであり、人気実力共に兼ね備えた木住野佳子の13作目の最新アルバムです。ライブはもとよりオペラシティ等コンサートホールでのリサイタルやCM、映画音楽制作等精力的に活動中。桐朋学園でクラシックを学び、ビル・エヴァンスを尊敬し影響も受けてきたその演奏は、明るくゴージャスであり、陽の当たる場所の演奏、と言った観があります。デビューから3作目までがスタインウェイによるもの。 “私はベーゼンドルファーに恋をした”と4作目以降全てがベーゼンドルファーによる録音です。<この両方の音色の違いはベストアルバム「ポートレート」で楽しめます>  今回のアルバムはボサ・ノヴァ。オリジナルに加え、アントン・カルロス・ジョビン作品を、甘美でエレガントに演奏しています。優しく、とても心地良く伝わってきます。
 併せて、女優小雪のCFでおなじみのパナソニック「VIERA」で流れて話題となった“ショパンのノクターン第20番(遺作)”や“トロイメライ”等を収録した本人初のクラシックアルバム「ノクターン」もお手元において欲しい作品です。 


   プレイズ・モーツァルト【キング】  
 '96.3発売 梯 剛之(piano)

 本アルバムは幼くして失明と言うハンディを背負いながらも、豊かな才能を見事に開花させた18歳の新進ピアニスト〜梯 剛之氏の爽快なデビュー・アルバムです。
 「私は知らなかった。これほどまでに清楚で、慎ましい気品をたたえ、しかも生き生きとした生命にあふれたモーツァルトを!(諸石幸生=音楽評論家)」。「名器ベーゼンドルファー・インペリアルが、梯の明快なタッチで生々と躍動し、ある時は雄々しく、繊細に・・歴史に残る名盤。(齋藤宏嗣=CD製作に携わったオーディオ・エンジニア)」と絶賛しておられます

   プレイズ・モーツァルト2【キング】  
 '97.9発売。

デビュー作はたいへんな話題となり、1年半後に発売された第2弾は全編ソナタ。“さらに深く、さらに美しく、無垢な演奏の輝き・・”。第1集同様、素晴らしいアルバムとなっています。共にお手元に置いてお聴きいただきたいモーツァルトアルバムの中のまさに逸品です。一点も曇りもない清らかな演奏はきっと疲れた心を心地よく癒してくれるでしょう。

 尚、その後29歳になった彼が同じモーツァルトの「ピアノ・ソナタ第5番k.283」やベートーベンの「熱情」をスタインウェイで演奏したアルバムも発売されています。両ピアノの音色の違いや10年後の演奏など興味深い作品です。
【熱情・マイニチクラシックス'04.10発売】

   PIANO【エイベックス】  
 '06.4発売=加古 隆(曲、演奏)

 日本を代表する映像音楽作曲家でありピアニストとしても、その美しく叙情的な音色を指して「ピアノの画家」とも称される加古隆氏。エイベックス移籍後の初めてのアルバムは13年ぶりのピアノソロ作品であり、タイトルはズバリ「PIANO」。だからこそ使用ピアノへの思いは強く、一貫してこだわり続けるベーゼンドルファー“インペリアル”によって「今回の音は最高の出来かもしれない」と言わしめる作品となっています。また、ベーゼンドルファーについて「僕は常々、聴き手の心に深く染みこむような、それだけで涙がでるくらい綺麗な音を届けたいと思っているんです。
 そんな澄明で色彩の豊かな音を描こうとするとき、僕はベーゼンドルファーの温かい木の響きに惹かれるんです」と本人のコメントが『音楽の友='06.6月号.130p』に紹介されています。〔ムジカノーヴァ(音楽の友社)6月号.6pにもカラー扱いでPIANO発売にまつわる記事が掲載されています〕

 また、アルバムの最初と最後に収録されております、小泉堯史監督、寺尾聰主演の映画『博士の愛した数式』のオリジナルサウンドトラック版【エイベックス】は、映画のコンセプトである“人間の優しさ”を表したあたたかいメロディで心が癒されます。「PIANO」と併せてお聴きいただきたいアルバムです。
◆この度、加古隆氏は「博士の愛した数式」において第61回毎日映画コンクール音楽賞を受賞致しました。前作の「阿弥陀堂だより」に続いての受賞となります。

   PianoiaT【ソニーミュージック】  
 '05.2発売=松本 俊明(曲、演奏)

 「あの“Everythingモを生んだ天才メロディメーカー松本俊明の叙情豊かなピアニスティックなメロディの玉手箱。美しい旋律と美しいピアノが織りなす、かくも静謐な、かくも優しい情景たち。」(Pianoia氓フジャケットより)。

この1stアルバムは新米ママたちのサイト”べビカム“でたいへんな話題になった作品です。「ゆっくりと優しく語り掛けてくるようなピアノにとても癒されます。」、「ピアノの音色がとても澄んでいて、ゆったりとした気持ちになれました。」等など。また、東京芸大大学院修了の京都女子大深見友紀子教授は「お母さんの手のひらのように優しい彼のタッチで弾かれるベーゼンドルファーは、赤ちゃんを柔らかく包み込む。」と紹介しておられます。
 
 
    PianoiaU【ソニーミュージック】  
 '05.10発売=松本 俊明(曲、演奏)

 続いて1年後に発売された第2集◇PianoiaU '06.7発売【ソニーミュージック】は13の短編小説がひとつの物語を構成したアルバムとなっています。今回も豊かなピアノの響きに魅せられ、“難しい表現を繊細に表現してくれた極上のピアノ、ベーゼンドルファーの音色・・”と、前作同様もう一人の主役であるベーゼンドルファーを絶賛しています。CM(トヨタ自動車)やドラマのバックによく流れている馴染みのあるメロディがいくつも収録されておりますのでゆったりとした気分で心地良いひと時が過ごせます。
 
 
くまもとピアノ 〒862-0954 熊本市神水2丁目13番34号
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